定年前の会社員がジェイソン亜流で全力投資

厚切りジェイソンの投資方法をベンチマークとして、定年までもう少しの会社員が貯金ほぼ全額を投資しています。

自社持株会のウラ技

1年ちょっと続けていた、自社持株会の全力投資を辞めました。
退会という手続きをしたので、完全撤退です。

元々、自社持株会の全力投資はポイ活の一つという感じでやっていました。
あまり一般的ではないウラ技ですし、オススメもできない方法だったので、記事にもしてなかったのですが、最後なので簡単にご紹介します。

 

ウチの会社では、自社持株会の掛金限度額は月20万、ボーナス80万で、年間400万です。
掛金には奨励金5%が出ます。
また、単位株になったら担当の証券会社を通して、株式市場で売却することが可能です。
自分はこのルールを利用して、限度一杯まで掛金を入れ、単位株になったら即座に売るということをやっていました。
つまり年間20万(400万*5%)の奨励金だけを目的とし、株価の値上がりは当てにしないという作戦です。
年間20万というのは、ポイ活としては結構な金額です。
これはオイシイと、やり始めた1年前は思いました。

 

ところが、いざ始めると、ウラ技だけにいろいろと問題があることがわかりました。
1.奨励金は給料の一部として払われるため、税金、社会保険料を取られる。
  自分の場合は30%くらいです。
  つまり、報奨金は5%ではなく、3.5%になってしまいます。

2.奨励金のせいで標準報酬月額が上がってしまうことがある。
  以前失敗したことがあったため、よく注意していたので自分は大丈夫でしたが、自分の場合なら、1ランク上がると年間4万8千円ほど余分に社会保険料を取られます。大きいです。

3.月20万も払うと、家計管理が複雑になる。
  自分は手取り36万のところ、16万になってたということです。
  一方、支出は月40万ちょいくらいなので、月末のクレカ払いはいつも心配でした。

4.手続きが面倒、しかも遅い、しかも有料の3重苦。
(1)給料天引きから自社持株会への反映まで約1か月かかる。
   自社持株会って意外に大きな機関投資家なので、いっぺんに株を買うと株価の乱高下を招きます。
   おそらく、月15回とか、毎営業日で分割して買ってると思います。
   だから、これはしょうがないかなと思います。

(2)自社持株会から証券会社への移動に最大1か月かかる。
   一部引出という機能を使うんですが、どうもその処理は月1回しかやらないらしく。
   ものすごくイライラします。

(3)市場での売却には手数料1000~3000円かかる。
   売却金額によって手数料は変わりますが、高いな、と毎回思いました。

(4)市場で売却から楽天銀行へ振替えるまで、3営業日かかる。
   3日って結構長いです。

(2)~(4)は手作業ですから、結構面倒です。
特に(2)は毎日のように単位株になったかウオッチする必要があり、しんどいです。
それでも1年間続けられたのは、ポイ活効果のほかに、望外の自社株価上昇があったためです。
売却のたびに、10万~30万くらいの売却益がありました。
1年間で計100万くらいの利益になりました。

 

しかし、その株価上昇が今度はネックになってきます。
当初、3か月に一度くらいで換金できたものが、7か月に一度くらいになってしまいました。
3か月で5%ならオイシイですが、7か月で5%だとそうでもありません。
だって、S&P500なら、年8.4%が自分の期待値なので。
だから、上で100万の利益と書きましたが、余分な給料は即S&P500に投資した場合を考慮すると、実質は50万くらいと思います。

 

そんなこんなでシンドさを感じるようになったため、本来は定年まで続けようと思っていたんですが、前倒しで撤退することにしました。
まあ、売却するときはそれなりに面白かったですけどね。
成行とか指値とか。
ただ、面白くても利益にならなきゃ、ただの時間のムダです。

 

ということで、時間かかる割には利益にならないウラ技なので、他の方にはオススメできません。
自分の場合、たまたま株価上昇局面に当たったから良かったですが、下降局面だったら目も当てられませんし。