定年前の会社員がジェイソン亜流で全力投資

厚切りジェイソンの投資方法をベンチマークとして、定年までもう少しの会社員が貯金ほぼ全額を投資しています。

確定拠出年金がマネーリテラシーを高めた話4

2012/3月、確定拠出年金の配分をどうするか、迷っていたときの話です。

勉強のため、先進国株式インデックスの目論見書も読みました。

「先進国株式」と最初に聞いたときは、「G7で山分け」みたいなイメージが浮かびましたが、実際は全然違いました。

 ・アメリカが全体の実に72%

 ・G7(日本除く)のほか、スイス、デンマーク、香港、シンガポールなども含まれる。

 ・日本、中国、ロシア、韓国は含まれない。

「これは金融の先進国を実力で配分、だな」と思いました。

自分の想像「G7で山分け」より、ずっと合理的に見えます。

ますます気に入ってしまいました。

特に、「中国は含めないが、香港は含めるというのはいいな」と思いました。

 

配分は結局、先進国株式75%、先進国債券25%でスタートすることにしました。

「先進国株式100%が正しい気がするが、プロは”最大でも40%”だと言う」、その自分なりの妥協点が、先進国株式75%でした。

 

配分を登録すると、すぐに実際の運用が始まりました。2012年4月。

自分は独自の考えで配分したこともあり、最初から1年は、毎日、運用成績をウオッチしていました。

確定拠出年金のサイトでは、商品の運用成績を比較できる機能もあったため、それも毎月欠かさずチェックしました。

こんな感じのグラフです。

 

運のいいことに、2012年以降しばらく、先進国株式の成績は絶好調であり、他とは比べ物にならない成績でした。

自信を深めた自分は、運用開始の1年後には先進国株式の割合を80%に増やし、さらにその2年後には90%に増やしました。

当時の自分では、ここまでが限界でした。

というのも、確定拠出年金のサイトには様々なシミュレーション機能があるのですが、単一商品の割合を90%超にすると、その機能が一切使えなくなります。

それは、「これ以上は集中運用するな」という強い警告に思えたからです。

 

その後、運用成績のチェックも月1回になっていた2016年に、落とし穴は来ました。

年初から運用成績はどんどん下がり、6月には利益率0.5%にまで下がりました。

来月にはマイナスか、という感じです。

それでも、配分を変えようとは全く思いませんでした。

他の商品の運用成績も落ちていたからです。

「株式が落ちるとき、債券は上がるって聞いてたけど、ウソじゃん」と当時は思いました。

今考えると、これは円高の影響が大きかったと思うのですが、その理屈を知っていたとしても「長期なら先進国株式がベスト」という考えは変わらなかったと思います。

 

その後、先進国株式の成績は急回復し、利益率7~8%くらいで安定して推移するようになりました。

見てもあまり変わり映えしないので、自分もチェックをサボるようになりました。

2020年のコロナのとき、6月に半年ぶりくらいにチェックしたら運用成績が落ちていることに驚きましたが、その時はすでに回復期に入っていました。

それからしばらくは、伸び方がすごかったのが楽しくて、またしばらくは毎月チェックしていました。

 

こんな感じで確定拠出年金とつきあっていたので、2022年1月、初めて投資するとき、アメリカ株式インデックスを中心にすると初めから決めていました。

先進国株式の目論見書を見たとき、アメリカが全体の72%という割合の大きさに驚きましたが、と同時に「これはアメリカ単一ならもっと成績いいんだろうな」と思ったからです。

その後すぐ、ジェイソン本の影響で、アメリカ株式インデックスに全力投資へ移りますが、その時「最悪5年はマイナス覚悟。でも20年なら大幅プラスで間違いないはず。」という考え方ができました。

 

確定拠出年金の経験で得たマネーリテラシーは大きかったです。

こういう機会を目ざとく見逃さなかったのも良かったと思います。

この手の好奇心は、これからも失わないようにしたいなと思ってます。