今さらですが、投資を始めた理由を書いてみたいと思います。
自分には、趣味を通じて6年前に知り合った、Fさんという友人がいます。
友人といっても、Fさんは30歳を少し超えたくらい。
友人というより、先輩後輩の関係に近いかも。
Fさんは、自分に対して敬語で話すし。
でも、なぜか気が合って、どうでもいいようなくだらない話をよくします。
さて、2年近く前の話です。2021年の10月か11月。
趣味の集まりで、Fさんと話していました。
「アリューさんは投資とかやらないんですか?」
「何?急に?投資は全然やってないねえ」
「なんでやらないんですか?」
「なんで?金に困ってないから。俺、人より稼いでて、たぶん人より金使わないほうだから、割と金余るの。だから投資して金儲けする必要ないの」
ちなみに投資をやらなかった理由は、以前、以下の記事に書きました。
バブル世代はなぜ投資を嫌うのか? - 定年前の会社員がジェイソン亜流で全力投資 (hatenablog.com)
でも、こんな話はしません。
「今」の話をしているのに、「昔」の話を持ち出すほど野暮じゃないです。
「逆に、なんで投資の話?投資やりたいの?」
「なんか今、投資流行ってるみたいで。老後2000万必要とか言ってるし、友達とも”そろそろ投資始めなきゃマズイのかな?”って話になるんですよ」
「あーそういうことね。俺はやらないけど、イデコとかニーサとかよく聞くから、投資ならそれからじゃないかなあ。しかし、今からもう老後の話?今の若い人は堅実というか夢がないというか、なんか大変だねえ」
「今から考えますよ!でも、アリューさんなら投資やってると思ったのになあ」
この時の、少しの落胆とわずかに哀れみの入ったFさんの表情が忘れられません。
年寄りに向けた、「パソコンもできないの?」と同じ表情。
バカにしやがって。
いや、パソコンは確かに得意じゃないけど、投資はあえてやらないだけで、マネーリテラシーにはかなり自信あったからです。
例えば、会社の確定拠出年金の運用実績では、上位3%以内には確実に入っていましたし。
Fさんにバカにされた。若者の質問に、能力あるのにうまく答えてやれなかった。
この悔しい、情けない気持ちが自分を変えました。
「しゃあない。勉強と思ってちょっとやってみるか」
そう考え、調べてみることにしました。
まずイデコ。
ウチの会社ではイデコ禁止でした。
会社の確定拠出年金だって、毎月の掛金はかなり安いのに、まったくケチな会社です。
つまり、会社としても投資は嫌いだってことです。
そういえば、自分がこの会社を選んだ理由の一つがこれでした。
そうすると、「ケチ」は言い過ぎですね。「慎重」くらいにしときましょうか。失礼しました。笑
次にNISA。
こっちは誰でもできるとわかりましたが、一般NISAとつみたてNISAのどちらか一つというルールに困りました。
一般NISAは、年120万で5年、600万まで。
つみたてNISAは、年40万で20年、800万まで。
自分はもうすぐ定年です。普通なら一般NISAを選ぶべきなのでしょう。
つみたてNISAだと、退職後は貯金を少しずつ崩しながら投資とか、マヌケすぎます。
しかし一方、一般NISAの5年というのは、あまりに短すぎます。
これじゃマイナスの結果で終わる可能性だって十分にあります。
悩んだ末、つみたてNISAを選ぶことにしました。
「5年、600万まで」と「20年、800万まで」は、やはり後者のリターンのほうが大きくなると思ったからです。
次に商品の選択。
これは最初からアメリカ株式インデックス中心と決めていました。
以前、会社の確定拠出年金で選んでいる先進国株式インデックスの内容を見て、アメリカが70%強ということに驚き、かつ「これはアメリカ一択なら、もっと成績いいんだろうな」と思ったことをよく覚えていたからです。
しかし、あっさり決まったのはそこまで。
実際の商品を調べると、eMAXIS Slim S&P500と楽天全米株式の2つにはすぐ絞られましたが、どちらにするか悩んでしまいました。
魅力あるのは楽天全米株式です。
だってアメリカに投資するんですから、幅広く応援したい。
S&P500なら、大企業だけ応援するってことですから。
あと、元々が楽天ユーザーなので、楽天を応援したいという気持ちもありました。
しかし、どうもS&P500のほうが運用実績、良さそうなんです。
信託報酬もわずかですが安いですし、上位500社という縛りがうまく機能しているよう。
実際にEXCELで20年の運用をシミュレーションしてみて、確かS&P500のほうが50万円以上良い結果になったと記憶しています。
しかし、かなり悩んで、結局は楽天全米株式を選びました。
「応援したいから投資する」。
初めての投資ですから、その王道を優先することにしました。
かなり悩んで選んだ、つみたてNISAと楽天全米株式。
しかし、その選択は結果として最高だったことが、後になって分かりました。
長くなったので、続きはまた次回。