野村證券の「はじめてのNISA」という商品が、手数料の安さで話題です。
しかし、自分は以前「野村スリーゼロ先進国株式投信」という商品を調べて、購入に値しないと判断したことがあり、これも同じようなもんだと思って無視していました。
野村證券の投資信託は信用できない - 定年前の会社員がジェイソン亜流で全力投資 (hatenablog.com)
しかし、「はじめてのNISA」は他社でも販売すると聞き、ちょっと調べてみることにしました。
調べると、他社とはSBI証券だけです。
https://www.nomura-am.co.jp/fund/funddetail.php?t=3&fundcd=140816#fundinfo
え、楽天証券は？
楽天証券抜きじゃ、eMAXIS Slimに勝てないはず。
それとも野村とSBIが特別な業務提携を結んで、格安の手数料をSBIが呑んだということかな？
とすると、野村もSBIの商品を売ったりするのかな？
そう思って、野村證券の販売商品を調べました。
調べて、驚愕しました。
売っていたのはSBIの商品ではなく、なんとeMAXIS Slimシリーズでした。
https://www.nomura.co.jp/retail/nisa/tsumitate/lineup.html
え？え？
「はじめてのNISA」とはeMAXIS Slim潰しの商品じゃなかったの？
野村が売るって、意味不明じゃない？
これ以上はかなりの推測になりますが、既存顧客の強い要望ということでしょうか。
「eMAXIS Slim買わせろってずっと言ってるだろ！一番人気を買えないってどういうことだよ！」
「そんなお客様のために、”はじめてのNISA”シリーズをご用意しました。」
「初めてとかうれし恥ずかしとかいらねえよ！ eMAXIS Slim買えないなら、新NISAからは特定口座も全部SBI証券に移すからな。」
「……」
といった感じでしょうか。
しかし、その結果、野村のつみたてNISA専用ファンドは、7本から一気に19本になりました。
なお、もし間違って野村でNISAを始めようという人は、専用ファンドであることに十分注意ください。
新NISAのつみたて枠でしか買えないということです。
それ以外、特定口座で余分に買おうと思ってもできません。
さて、その19本のうち、なんと３本が全世界株式のインデックスです。
・eMAXIS Slim全世界株式
・はじめてのNISA・全世界株式インデックス
・野村つみたて外国株投信
さらに、日本株式のインデックスなんて、5本もあります。
・eMAXIS Slim国内株式（TOPIX）
・eMAXIS Slim国内株式（日経平均）
・はじめてのNISA・日本株式インデックス（TOPIX）
・はじめてのNISA・日本株式インデックス（日経225）
・野村つみたて日本株投信
バランスファンドも２本あります。この2本の違いを知っていたら、かなりのマニアではないでしょうか。自分は知りません。
・つみたて８資産均等バランス
・野村６資産均等バランス
これだと、本当に初めてNISAをやる人は、さぞかし混乱するでしょうねえ。
「野村ならではの厳選ファンドからお選びください。」とか書いてありますけど、タチの悪い冗談でしょうか。
というか、野村自身も混乱しているんじゃないですかね。
初めて本気でeMAXIS Slim潰しの商品を発売したのに、販売ではeMAXIS Slimをアシストすることになっちゃってる。
「はじめてのNISA」とは、野村證券のことを言ってるのかもしれません。
